よくある質問
新事業進出補助金はいくらもらえますか?
補助上限額は従業員規模によって変わり、従業員20人以下で2,500万円、21〜50人で4,000万円、51〜100人で5,500万円、101人以上で7,000万円です。賃上げ特例の適用を受ける場合は、それぞれ3,000万円・5,000万円・7,000万円・9,000万円に引き上がります。補助下限は750万円、補助率は2分の1(地域別最低賃金引上げ特例の対象は3分の2)です。
新事業進出補助金と事業再構築補助金は違いますか?
事業再構築補助金は新規の公募を終了しており、既存事業と異なる新分野・新市場への進出を後押しする現行の補助金として、中小企業新事業進出補助金が設けられています。名称や要件は異なりますが、新たな事業への挑戦に伴う設備投資などを大型で支援する点が共通します。インターネット上には事業再構築補助金を前提にした古い情報も残っているため、現行制度の要件は公式サイトで確認してください。
開業前でも新事業進出補助金は使えますか?
いいえ。補助対象は新事業進出を行う「中小企業等」で、すでに事業を営んでいることが前提です。これから開業する段階では対象になりません。開業時の資金は日本政策金融公庫の創業融資などで確保し、開業後に既存事業とは異なる新分野へ進出する段階で、本補助金の活用を検討する流れになります。
新事業進出補助金の要件は厳しいですか?
補助額が大きいぶん、要件は厳しめです。付加価値額の年平均成長率4.0%以上、一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高く保つことなどが求められ、賃上げや事業場内最低賃金の目標が未達の場合は補助金の返還義務が生じます。採択審査もあるため、計画の実現可能性を十分に見極めたうえで申請する必要があります。
既存の事業とは別の新しい分野へ進出する中小企業を、大型の設備投資から支援するのが中小企業新事業進出補助金です。フランチャイズ加盟で新業態に乗り出す場合や、既存店が別業態を立ち上げる場合など、新たな挑戦の資金として活用の余地があります。
この記事では、新事業進出補助金の補助対象者・補助上限額・補助率・主な要件・対象経費を整理します。数値は中小企業基盤整備機構が公開する第4回公募の制度概要に基づきます。
新事業進出補助金とは
新事業進出補助金は、企業の成長・拡大に向けて、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資などを支援する補助金です。中小企業が事業規模の拡大や付加価値の向上を通じて生産性を高め、賃上げにつなげることを目的としています。
新規の公募を終了した事業再構築補助金に代わり、新分野・新市場への進出を後押しする現行の大型補助金という位置づけです。
補助対象者
補助の対象は、新規事業への挑戦を行う中小企業等です。すでに事業を営んでいることが前提で、これから開業する段階の事業者は対象になりません。中小企業等の詳しい定義は公募要領で定められています。
開業前の方は、まず日本政策金融公庫の創業融資などで開業資金を確保し、事業が軌道に乗ったあとに新分野へ進出する段階で、本補助金の活用を検討する流れになります。
補助上限額と補助率
補助上限額は従業員規模によって異なります。括弧内は賃上げ特例の適用を受ける場合の上限額です。
| 従業員数 | 補助上限額(通常) | 賃上げ特例適用時 |
|---|---|---|
| 20人以下 | 2,500万円 | 3,000万円 |
| 21〜50人 | 4,000万円 | 5,000万円 |
| 51〜100人 | 5,500万円 | 7,000万円 |
| 101人以上 | 7,000万円 | 9,000万円 |
補助下限額は750万円、補助率は2分の1です。地域別最低賃金引上げ特例の適用を受ける場合は、補助率が3分の2に引き上がります。補助率2分の1は、対象経費の半分が補助されるという意味で、残りは自己負担になります。
主な要件
補助額が大きいぶん、満たすべき要件も多く設定されています。主なものを整理します。
- 新事業進出要件: 「新事業進出指針」に定める新事業進出の定義に該当すること
- 付加価値額要件: 事業計画期間(補助事業終了後3〜5年)で付加価値額の年平均成長率4.0%以上を見込むこと
- 賃上げ要件: 一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上(未達の場合は返還義務)
- 事業場内最賃水準要件: 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高い水準に保つこと(未達の場合は返還義務)
- ワークライフバランス要件: 一般事業主行動計画を公表していること
- 金融機関要件: 金融機関等から資金提供を受ける場合は、その金融機関から事業計画の確認を受けること
賃上げや事業場内最低賃金の目標が未達の場合は補助金の返還義務が生じます。補助額が大きい一方でハードルも高いため、計画の実現可能性を慎重に見極める必要があります。
補助対象になる経費
対象になる経費は、新分野進出のための設備投資を中心に幅広く設定されています。
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費などが対象です。何にどこまで使えるかは公募要領で確認してください。
第4回公募のスケジュール
第4回公募の主な日程は次のとおりです。
- 公募開始: 2026年3月27日(金)
- 申請受付開始: 2026年5月19日(火)
- 応募締切: 2026年6月19日(金)18:00
公募は回ごとに実施されます。日程は変更される場合があるため、最新の公募回とスケジュールは公式サイトで確認してください。電子申請にはGビズIDが必要で、取得に時間がかかるため早めの準備が安全です。
小規模事業者持続化補助金との違い
新分野進出を考えるとき、規模の小さい取り組みなら小規模事業者持続化補助金が候補になることもあります。両者は目的と規模が異なります。
持続化補助金は小規模事業者の販路開拓を補助上限50万円規模で支援する制度で、新事業進出補助金は中小企業の新分野進出を数千万円規模で支援する制度です。自社の規模と取り組みの大きさに応じて使い分けます。
申請の流れ
おおまかな流れは次のように進みます。
- 公募要領・新事業進出指針で対象になるかを確認する
- 事業計画書を作成する(認定経営革新等支援機関の助言を受けることは可能ですが、作成は申請者自身が行います)
- GビズIDを取得し、電子申請システムで応募する
- 審査・採択発表
- 交付申請・交付決定を経て補助事業を実施する
- 実績報告を行い、補助金が交付される
審査の結果によっては不採択になることや、交付決定額が申請額から減額されることもあります。補助金は事業実施後の精算が基本のため、当面の資金繰りは融資や自己資金で組み立てておく必要があります。
参考・出典
本記事の制度内容は、以下の公開情報をもとに整理しました。数値・要件は記事執筆時点(2026-06-15)の第4回公募の制度概要に基づきます。
- 中小企業新事業進出補助金(中小企業基盤整備機構)公式サイト: https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/
- 同「はじめての方(制度概要)」: https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/initialstep
補助上限額・補助率・要件・公募日程は公募回ごとに変わります。申請の際は公式サイトで最新の公募要領を確認してください。
関連情報
補助金は、自社の規模・段階・目的に合わせて選ぶと活用しやすくなります。
- 小規模事業者持続化補助金とは — 小規模事業者の販路開拓を支援する補助金
- 創業融資は日本政策金融公庫から — 開業時の融資の対象・限度額・流れ
- 開業資金の調達方法 — 自己資金・融資・補助金の組み立て方