FAQ

よくある質問

創業計画書と事業計画書はどう違いますか?

大きく重なる書類ですが、使う場面が異なります。創業計画書は日本政策金融公庫などの創業融資を申し込む際に提出する所定の様式で、創業時点の計画を1枚にまとめる構成です。事業計画書はより広く、創業後の経営方針や中期の計画を説明するための書類で、決まった様式があるわけではありません。創業融資の申込みでは、まず公庫の創業計画書の様式に沿って作成するのが基本になります。

創業計画書のフォーマットはどこで入手できますか?

日本政策金融公庫の公式サイトで、創業計画書の様式(ExcelとPDF)と業種別の記入例が無料で配布されています。決まった項目に沿って記入する形式なので、まず様式をダウンロードし、業種が近い記入例を参考に各項目を埋めていくと進めやすくなります。

創業計画書で審査に通りやすくするコツはありますか?

数字の根拠を示すことが最も重要です。とくに「事業の見通し」の売上高は、客単価・客数・席数・営業日数など計算の前提を具体的に示すと説得力が高まります。あわせて自己資金の準備経緯、経営者の経験や強み、必要な資金と調達方法の整合性を一貫させると、計画全体の信頼性が上がります。なお、計画書を整えても審査に必ず通るわけではありません。

自己資金が少なくても創業計画書で補えますか?

自己資金の金額そのものより、計画的に準備してきたかが見られます。コツコツ貯めてきた経緯は準備の裏付けとして評価されやすく、創業計画書の経営者の略歴や必要な資金と調達方法の欄で、準備の経過がわかるように書くと説得力が高まります。一方で出所の不明瞭な資金は逆に評価を下げるため、調達方法は正直に記載します。

創業融資を申し込むとき、審査の中心になる書類が創業計画書です。実績のない創業期は、過去の決算ではなく計画の妥当性で判断されるため、創業計画書の完成度がそのまま融資の通りやすさに影響します。

この記事では、日本政策金融公庫の創業計画書の様式に沿って、8つの項目それぞれの書き方と、審査で見られるポイントを整理します。様式の構成は公庫の公開様式に基づきます。

創業計画書と事業計画書の違い

創業計画書と事業計画書は重なる部分が多いものの、使う場面が異なります。創業計画書は、公庫などの創業融資を申し込むときに提出する所定の様式で、創業時点の計画を1枚にまとめる構成です。事業計画書は、創業後の経営方針や中期の計画を幅広く説明する書類で、決まった様式があるわけではありません。

創業融資の申込みでは、まず公庫の創業計画書の様式に沿って作成するのが基本です。信用保証協会の保証付き融資でも創業時には創業計画書が必要になるため、最初に1枚をしっかり作っておくと、複数の資金調達手段に応用できます。

創業計画書のフォーマットを入手する

公庫の公式サイトでは、創業計画書の様式(ExcelとPDF)と、業種別の記入例が無料で配布されています。記入例は洋風居酒屋・美容業・中古自動車販売業・婦人服小売業・ソフトウェア開発業など複数の業種が用意されているため、自分の業種に近いものを参考にできます。

ゼロから文章を考えるより、様式の項目に沿って埋めていくほうが効率的です。まず様式をダウンロードし、近い業種の記入例を見ながら各欄を作成していきましょう。

創業計画書の8項目と書き方

公庫の創業計画書は、次の8項目で構成されています。ここから項目ごとに書き方のポイントを見ていきます。

  • 創業の動機
  • 経営者の略歴等
  • 取扱商品・サービス
  • 取引先・取引関係等
  • 従業員
  • お借入の状況
  • 必要な資金と調達方法
  • 事業の見通し(月平均)

創業の動機

なぜこの事業を始めるのかを書く欄です。思いつきではなく、これまでの経験や市場の状況を踏まえて準備してきたことが伝わるように書きます。動機と、後述する経営者の略歴・事業の見通しが一貫していると、計画全体の説得力が高まります。

経営者の略歴等

勤務先名だけでなく、担当した業務や役職、身につけた技能まで具体的に書きます。これから始める事業との関連が深いほど、実現可能性の裏付けになります。自己資金の準備経緯もここで触れておくと、計画的に準備してきたことが伝わります。

取扱商品・サービス

何を、いくらで、誰に売るのかを具体的に書きます。商品やサービスの内容に加えて、価格帯やセールスポイント、競合との違いを示すと、収益の根拠が伝わりやすくなります。この欄の内容は、後の事業の見通しの売上計画と整合させます。

取引先・取引関係等

販売先・仕入先・外注先と、その取引条件(掛取引か現金か、回収や支払いのサイト)を書きます。資金繰りに直結する欄で、入金より支払いが先行する商売では、必要な運転資金の根拠にもなります。

従業員

創業時の従業員数や雇用予定を書きます。人を雇う計画があるなら、事業の見通しの人件費と整合させます。

お借入の状況

経営者個人の住宅ローンや車のローンなど、現在の借入状況を書きます。隠さず正確に記載することが前提です。返済負担は審査でも確認されるため、事実に基づいて書きます。

必要な資金と調達方法

開業に必要な資金(設備資金・運転資金)と、その調達方法(自己資金・借入など)を書きます。ここで重要なのは、必要な資金の合計と調達方法の合計が一致することです。左右の金額が合わない計画書は、計画の精度が低いと見られます。設備資金は見積書をもとに、運転資金は数か月分の経費をもとに積み上げます。

事業の見通し(月平均)

創業当初と軌道に乗った後の、売上高・売上原価・経費・利益の見通しを書きます。創業計画書のなかで最も審査に影響する欄です。売上高は「客単価×客数×営業日数」「席数×回転数×単価」など、計算の前提を具体的に示します。根拠のない大きな数字より、前提が明確な堅実な数字のほうが評価されます。

融資審査で見られるポイント

創業計画書は、次のような観点で読まれます。

  • 事業の見通しの売上に、計算できる根拠があるか
  • 必要な資金と調達方法の金額が一致し、自己資金の準備経緯が説明できるか
  • 経営者の経験・強みが、始める事業と結びついているか
  • 借入希望額と返済計画につじつまが合っているか

各欄を別々に書くのではなく、動機・略歴・商品・見通しが一本の筋で通っていることが大切です。なお、計画書を整えても審査に必ず通るわけではありません。計画書の提出後には面談が行われることが多いため、書いた内容を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

作成の進め方

創業計画書は、開業予定日から逆算して余裕をもって作成します。先に物件契約や設備発注を進めてしまうと、融資が間に合わず資金繰りが苦しくなることがあります。

数字を埋めるには、狙う業態の開業資金や利益率の相場観が必要です。業態ごとの目安を把握したうえで作成すると、事業の見通しの精度が上がります。

参考統計・出典

本記事の様式・項目は、以下の公開情報をもとに整理しました。様式の構成は記事執筆時点(2026-06-17)の公開情報に基づきます。

様式や記入例は改訂されることがあります。最新の様式・記入例は公庫の公式ページで確認してください。

関連情報

創業計画書は、資金調達の手段や業態ごとの相場とあわせて作成すると精度が上がります。