FAQ

よくある質問

業務改善助成金はいくらもらえますか?

助成上限額は、引き上げる金額のコース(50円・70円・90円コース)と引き上げる労働者数によって決まり、30万円から最大600万円までです。実際の助成額は、設備投資などにかかった費用に助成率をかけた金額と、コースごとの助成上限額を比べて、低いほうの金額になります。たとえば8人の賃金を90円引き上げて設備投資600万円を行った場合、助成上限額の450万円が支給されるといった形です。

業務改善助成金と補助金は何が違いますか?

業務改善助成金は厚生労働省の助成金で、事業場内最低賃金の引き上げと設備投資をセットで行うことが条件です。賃上げに取り組む事業者を支援する点が、経済産業省系の補助金(持続化補助金やものづくり補助金など)と異なります。要件を満たして計画が承認されれば活用できますが、申請前の賃金引き上げや交付決定前の設備投資は対象にならない点に注意が必要です。

業務改善助成金の対象になるのはどんな事業者ですか?

中小企業・小規模事業者で、事業場内最低賃金が地域別最低賃金に近い(地域別最低賃金未満の事業場がある)事業者が対象です。大企業と密接な関係を持つみなし大企業や、解雇・賃金引き下げなどの不交付事由がある場合は対象外です。労働者の賃金を引き上げる制度のため、労働者がいない事業者は対象になりません。

業務改善助成金は何に使えますか?

助成の対象になるのは、生産性向上や労働能率の増進に資する設備投資などです。機械設備の導入のほか、コンサルティングなども対象になります。賃金が一定額未満の事業者など特例事業者の物価高騰等要件に当てはまる場合は、パソコン・タブレットなど通常は対象外の経費も対象に含められることがあります。

人手不足や物価高のなか、従業員の賃金を引き上げたいと考える事業者は多いはずです。その賃上げと設備投資をあわせて行う中小企業を支援するのが業務改善助成金です。

この記事では、業務改善助成金の対象事業者・コース・助成上限額・助成率・対象経費・申請の流れを整理します。数値は厚生労働省が公開する令和8年度のご案内に基づきます。

業務改善助成金とは

業務改善助成金は、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資などを行った中小企業・小規模事業者に対して、その設備投資などにかかった費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。助成額は最大600万円です。

経済産業省系の補助金と違い、賃上げと設備投資をセットで行うことが前提になっている点が特徴です。賃金の引き上げ計画と設備投資などの計画を立てて申請し、計画が承認されてから実施する流れになります。

対象になる事業者

対象は、次の条件を満たす中小企業・小規模事業者です。

  • 中小企業・小規模事業者であること(みなし大企業でないこと)
  • 事業場内最低賃金が地域別最低賃金に近い水準にあること(地域別最低賃金未満の事業場があること)
  • 解雇、賃金引き下げなどの不交付事由がないこと

労働者の賃金を引き上げるための制度のため、労働者がいない事業者は対象になりません。

コースと助成上限額

助成上限額は、事業場内最低賃金を引き上げる金額のコースと、引き上げる労働者数によって決まります。

コース引き上げ額
50円コース50円以上
70円コース70円以上
90円コース90円以上

助成上限額は、コースと引き上げる労働者数の組み合わせで、30万円から最大600万円までの範囲で設定されています。引き上げ額が大きく、対象となる労働者数が多いほど、上限額は大きくなります。

助成率と助成額の決まり方

助成率は、引き上げ前の事業場内最低賃金額によって変わり、賃金が低い事業者ほど高い助成率が設定されています。さらに、賃金要件や物価高騰等要件に当てはまる特例事業者には、より高い助成率が適用されます。

実際の助成額は、設備投資などにかかった費用に助成率をかけた金額と、コースごとの助成上限額を比べて、低いほうの金額になります。

たとえば、8人の労働者の時給を90円引き上げ(90円コース、助成上限額450万円)、設備投資に600万円かけた場合は、設備投資費用600万円に助成率4/5をかけた480万円と、助成上限額450万円を比べ、低いほうの450万円が支給されます。具体的な助成率と上限額はコースや事業規模で変わるため、公式のご案内で確認してください。

対象になる経費

助成の対象になるのは、生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資などです。機械設備の導入のほか、コンサルティングなども対象になります。

賃金要件や物価高騰等要件に当てはまる特例事業者の場合は、通常は対象外のパソコン・タブレットなどの端末や周辺機器の導入も対象に含められることがあります。

申請の流れと注意点

おおまかな流れは次のように進みます。

  1. 事業場内最低賃金の引き上げ計画と、設備投資などの計画を立てる
  2. 労働局に申請し、計画の承認(交付決定)を受ける
  3. 計画どおりに賃金を引き上げ、設備投資などを実施する
  4. 実績を報告し、助成金が支給される

注意したいのは、申請前に行った賃金引き上げや、交付決定前に行った設備投資は対象にならない点です。先に動いてしまうと助成が受けられないため、必ず計画の承認を受けてから実施します。地域別最低賃金は毎年改定されるため、引き上げのタイミングにも注意が必要です。

補助金との使い分け

賃上げとあわせて設備投資を行うなら業務改善助成金、販路開拓なら小規模事業者持続化補助金、業務ソフトの導入ならIT導入補助金、というように、取り組みの目的で使い分けます。賃上げが前提になる業務改善助成金は、従業員の処遇改善を考えている事業者に向いた制度です。

参考・出典

本記事の制度内容は、以下の公開情報をもとに整理しました。数値・要件は記事執筆時点(2026-06-16)の令和8年度のご案内に基づきます。

コース・助成上限額・助成率・対象経費は年度ごとに変わります。申請の際は厚生労働省の公式ページで最新の内容を確認してください。

関連情報

賃上げや設備投資にあわせて、目的に合った制度を選ぶと活用しやすくなります。